サラシアとは
効果効能や成分の基礎知識を徹底解説
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植物の一種であるサラシアには、血糖値の上昇を抑えたり腸内環境を改善したりする働きがあることがわかっています。しかし、サラシアは具体的にどのような成分なのか、安全性に問題はないのかなどの疑問を持つ方も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、サラシアの特徴や効果・効能、安全性や副作用の有無について詳しくご紹介します。
健康診断で血糖値や内臓脂肪が気になり始めている方にもうれしい効果が期待できるので、ぜひチェックしてみてください。
サラシアとは?
成分の概要をチェック
サラシアとは、インドやスリランカ、東南アジアなどの熱帯地域に生息しているデチンムル科サラシア属植物の俗称です。
サラシアには、特徴的な成分として、チオ糖類の一種である「サラシノール」が含まれています。
インドの伝統医学である「アーユルヴェーダ」では、糖尿病の治療薬として用いられていたと言われています。また、サラシアの原産地であるスリランカでは、健康維持のためにサラシアの木で作ったコップに湯を注いで、一晩おいてから飲むといった風習がみられます。
ほかにも、サラシアは皮膚病や筋肉痛の緩和など、さまざまな目的で活用されており、東南アジアを中心に健康維持に役立つ植物として親しまれています。
サラシアの効果・効能について
サラシアには、主に次の2つの効果・効能があるといわれています。
① 糖の吸収を抑え、血糖値の上昇を抑制する
② 腸内環境を整える
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
効果①
糖の吸収を抑え、
血糖値の上昇を抑制する
サラシアには、小腸で糖質の分解酵素の働きを抑制することで糖の吸収を抑え、血糖値の上昇を抑制する効果が期待できます。
食事などで摂取した炭水化物は、まずは「アミラーゼ」という消化酵素の働きで二糖類へと分解されます。さらに二糖類は、小腸で「α-グルコシダーゼ」という酵素によって単糖類に分解され、毛細血管へと吸収されていきます。

サラシアは、この「α-グルコシダーゼ」の働きを抑えることで、二糖類から単糖類への分解を抑制して糖の吸収を抑え、血糖値の上昇を抑制してくれるのです。
血糖値とは、血液中に含まれるブドウ糖の濃度のことです。食後などに血糖値が上昇すると、体内では血糖値の上昇を抑えるために「インスリン」というホルモンが分泌されます。血糖値の上昇がゆるやかであれば問題ありませんが、血糖値が急激に上昇してしまうと、過剰なインスリンが分泌されてしまいます。
実は、インスリンには糖類を脂肪に変換して体内にため込む働きもあるのです。 そのため、血糖値の急激な上昇を抑えることは、肥満予防や健康を意識している方にとって重要といえます。
効果②
腸内環境を整える
サラシアには、腸内の善玉菌の一種である「ビフィズス菌」を増加させることで、腸内環境を整える効果があります。
腸内の細菌は主に「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」の3つに分けられます。

健康を維持するためには、腸内の善玉菌の割合を増やすことが大切です。サラシアを摂取すると、小腸で糖質の分解酵素の働きが抑制され、糖の吸収が抑えられます。そして、小腸で吸収されなかった糖は大腸に送られ、ビフィズス菌のエサになるのです。
また、富士フイルムの研究では、サラシア摂取によるビフィズス菌の増加効果は、腸内環境に良い影響を与える食品として知られている「ヨーグルト」や「オリゴ糖」よりも高いことが確認されています。
サラシアによって腸内環境が整う
ことでさらなる効果も!
腸内環境は、人間の健康状態と密接な関係があることがわかっています。
例えば、肥満や糖尿病などの疾患がある人は、健康的な人と比較して腸内環境に著しい変化が見られます。
さらに、腸内には多くの免疫細胞が存在しているため、腸内環境を整えることは免疫機能の向上にもつながるのです。
また、腸内環境が悪化すると、肌荒れや乾燥などの肌トラブルが引き起こされることもあります。
サラシアを摂取して腸内環境を整えれば、肥満や病気の予防、肌状態の改善といったうれしい効果も期待できるでしょう。
サラシアに危険性や
副作用はある?
サラシアには、糖質の分解酵素の働きを抑制することで糖の吸収を抑え、血糖値の上昇を抑制する効果や腸内環境を整える効果など、健康維持に役立つ働きが期待できます。しかし、気になるのはサラシアの安全性や副作用ではないでしょうか?
サラシアは、その有用性からさまざまな機関や多くのメーカーが研究を重ねている素材ですが、現時点でサラシアの有害性が報告されている例はありません。
動物試験の結果では、摂取したサラシアは尿中からは検出されず、そのほとんどが便から検出されました。つまり、摂取したサラシアは消化管を通過しただけで、体内に吸収されなかったことを意味します。
このことから、サラシアは体内に吸収されることがない安全性の高い素材であると考えられています。
おならが出やすいのはサラシアに
よって腸内が活性化するから
サラシアを摂取すると「おならが出やすくなった」と感じるケースがあります。おならが出るのはサラシアの悪い副作用だと思う方もいるかもしれませんが、これはサラシアの体内での働きに関係していると考えられています。
サラシアを摂取すると、小腸での糖質の分解酵素の働きが抑制され、糖の吸収が抑えられます。これによって、吸収されなかった糖が大腸に到達し、ビフィズス菌のエサとなることで腸内環境を整えてくれます。しかし、その際にガスやさまざまな産生物がつくられるため、おならが出やすくなると考えられているのです。
まとめ:
日常生活にサラシアを取り入れて、より健康的な体を目指そう
サラシアは、インドやスリランカ、東南アジアなどの熱帯地域に生息している植物で、古くから健康に役立つ素材として活用されてきました。
サラシアには、サラシノールという特徴的な成分が含まれており、摂取することで糖質の分解酵素の働きを抑制して糖の吸収を抑えて、血糖値の上昇を抑制する効果が期待できます。
また、腸内環境を整える効果も期待できるため、日々の健康や肥満対策したい方におすすめの素材といえるでしょう。
健康的な毎日を目指したい方は、日常生活にサラシアを取り入れてみてはいかがでしょうか?