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安心・安全に取り組む富士フイルム社員

いちばん良いもの、
有用なものを届けたい。
飽くなき探求心で、
健康の新境地へ挑む。

R&D統括本部
バイオサイエンス&エンジニアリング研究所
博士(農学)

小田 由里子

ライフサイエンス事業部
サプリ商品グループマネージャー

関 忍

※所属部署・役職は取材当時のものです

富士フイルム社員 R&D統括本部 バイオサイエンス&エンジニアリング研究所 博士(農学) 小田 由里子 富士フイルム社員 ライフサイエンス事業部 サプリ商品グループマネージャー 関 忍

写真フイルムで培った先端技術を化粧品・サプリメントに活かす

写真フィルムと化粧品やサプリメント、一見するとまったく畑違いの分野に思えますが、実は開発にあたっては技術的に共通する部分が多くあります。例えば、私たちの肌の70パーセントを構成するコラーゲンは、フィルムの主成分でもあります。また、写真の色褪せは紫外線に起因する酸化によるもの。これは肌の老化と同じ原因です。これまでのコラーゲンの研究や抗酸化・紫外線防御技術は、化粧品やサプリメントの開発にも大いに活用できるのです。さらにフィルムの性能を支えるナノテクノロジーや、写真で肌色をきれいに再現するための光解析・コントロール技術などは、化粧品やサプリメントでも応用されています。

小田写真フィルムの先進的で独自の技術をサプリメント・化粧品分野でも使えることが、他社にはない富士フイルムならではの強みなのではないでしょうか。一例を挙げると、当社の代表的な機能性表示食品にも使われているサラシノールという成分が、それにあたります。この成分は天然植物のサラシアに含まれているのですが、サラシア自体は安定性の良いものではなく、この安定性の向上と高濃度にして効果を高めるために写真フィルム技術を応用しました。さらに研究を進めていくうちに、従来知られていたサラシアの糖の吸収を抑える作用に加え、腸内環境を整える作用があることが分かり、それらを当社の「機能性表示食品」に生かしています。

富士フイルム社員 ライフサイエンス事業部 サプリ商品グループマネージャー 関 忍

サラシアはつる科の植物で、そのままではちょっと苦みがあるんですね。製品を開発する時には、そういう雑味を取り除いて有用成分の純度を高めて配合し、食品の3次機能と呼ばれる健康性機能・生体調節機能をきっちりと出せるようにしました。そういった点にはこだわっていますね。

小田世の中にあまり知られていない食品素材を研究して、新しい機能性を発見する。それを手軽に摂取していただいて、皆さまの健康寿命を伸ばすことができるような食品を開発したい。また、機能はあるけれども吸収性が悪くて、これまで十分な作用を示すことができなかった食品素材を、より効果的で使用しやすいよう加工や配合した製品を提供したい。常々そう思いながら研究に取り組んでいます。いちばん良いもの、有用なものをお客さまのために作ろうという意識の元、そこから開発が始まるのです。

富士フイルム社員 R&D統括本部 バイオサイエンス&エンジニアリング研究所 博士(農学) 小田 由里子

いかに体内で効果を発揮するか
有効成分を製品にするまでは試行錯誤の連続

食品素材の中には、そのまま置いておくと変質してしまうものがあります。サラシアもその一つで非常に湿度に弱いことが知られています。そのため製品化にあたっては、成分が変化しないような独自の加工を行いました。その安定化技術に関しては特許を取得しています。同じように優れた抗酸化力をもっていて、現在商品化を目指している「アスタキサンチン」という成分も油に溶けやすいので、そのまままでは体内で吸収されにくいため、ナノ化して安定化し、吸収性も高めるようにしています。

小田サプリメントには、成分をカプセルに入れてしばらくすると中で沈殿するものがあります。そのため富士フイルムでは、賞味期限内は同じ状態で、同じ性能を保ち続けられるようするに、独自の技術を活用しています。

「アスタキサンチン」は抗酸化作用が高いので、酸素に触れると反応してしまう性質があります。このように効果が期待できる素材なのに、実際に体内で十分な効果を発揮していないものがけっこうあるのです。それらの素材をどうすればより良い効果が出るか、またそれを製品として提供できるか、最適解を求めて試行錯誤の連続ですね。

小田サラシアの腸内細菌に対する研究は10年以上続いていますが、最初にサラシアを摂取した方の腸内細菌を測定したとき、その効果の高さがオリゴ糖や乳酸菌の比ではなくて、データを見て驚いた測定担当者が慌てて連絡してきたことがありました。私たちはきっと効果はあるんだろうなとは予測していましたが、普段から腸内細菌のデータ解析を行っている関係者にとっては想定以上だったらしくて、びっくりしたようなんですね。話を聞いて私たちも驚くと同時に、サラシアの効果についてより自信をもって研究を進めるきっかけになりました。

富士フイルム社員 R&D統括本部 バイオサイエンス&エンジニアリング研究所 博士(農学) 小田 由里子 富士フイルム社員 ライフサイエンス事業部 サプリ商品グループマネージャー 関 忍

世界中に健康を届けたい
その基本にあるのは、お客さまを想う気持ち

フィルムから化粧品やサプリメントの開発へと転換することになった時、まず最初に考えたのが商品の安全性です。サプリメントも化粧品も直接お客さまの体内に取り込んだり肌に触れる商品ですから、絶対に安心して使っていただけるものでなければいけない。それが商品を開発する際の基本中の基本です。サプリメントの効果・機能性については、一部の機能性においては医薬品と同じように、その製品が実際に効果があるかどうかを独自の臨床試験で確認しています。またサプリメントに入っている成分についても、過去の論文を網羅的に調べて実際にその機能が認められているかを確認しています。

小田パッケージに関しても適切な表示を行い、お客さまに的確な情報を伝えるよう心がけています。シリーズごとにパッケージの印象を合わせて、その製品が何に効くのか、お客さまがイメージしやすいようにこだわって表示するようにしています。その根底にあるのは、最先端の技術・研究で世界中を健康にしたいという気持ちなのではないでしょうか。

現在取り組んでいるものに、先に出ましたアスタキサンチンの製品化があります。このアスタキサンチンは紫外線の刺激から肌を保護する機能があることが確認できましたが、さらに人の認知機能にも効果があるということが分かってきました。これから高齢化社会を迎えて、皆さまの健康寿命を延ばすことに貢献できるよう、フレイル(加齢による心身の衰え)の予防をサポートする食品の研究に力を注いでいきたいなと思っています。

富士フイルム社員 R&D統括本部 バイオサイエンス&エンジニアリング研究所 博士(農学) 小田 由里子 富士フイルム社員 ライフサイエンス事業部 サプリ商品グループマネージャー 関 忍

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